入院記4

前回のあらすじ
発熱が毎日続いたため、別の病気が潜んでいる可能性を考え、改めて血液検査をはじめCT検査やガリウムシンチ検査などを行いました。結果はいかに……

目次

やはり原因は甲状腺~再治療開始

各種検査の結果、膠原病などの可能性はなく、やはり甲状腺に炎症がみられるとのことで、甲状腺中毒症(亜急性甲状腺炎)との診断でした。

そのため、入院の直前に飲んでいたプレドニゾロンでの治療を再開しましょうとなり、初めは1日5㎎×3錠から服用スタートとなりました。

服用して3日目、あれほど毎日のように続いていた熱がケロッと下がり、36.9度に。体のほてりが少しある程度で、だるさがだいぶ緩和されたのには驚きました。

プレドニゾロンの効果おそるべし!

それからもプレドニゾロンでの治療を続けながら、数日に1回は採血をして数値の変動を確認しました。

ようやく熱が37.0度以下の日が続き、症状が安定してきたことから退院の許可がおりました。3週間の入院は、発熱と動悸との戦いだったともいえるかもしれません。

体力が激落ち―再び発熱

退院後、自宅での静養に徹しました。

もともと細身な私は、入院前は体重が57キロだったものが退院後の体重は52キロ。5キロも減ると筋肉が細くなってより一層ガリガリ体型となり、家の中を少し歩いただけで足がフラつく時がありました。

頬がこけ、あばら骨が浮き出ている自分の体を鏡で見ると、まるで修行僧にも見えました。このまま体力も体重も落ち続けたら、オーバーな話ではなく生命の危機すら感じました。

心拍数は安定している時もあれば、庭で軽めのウォーキングを5分程度するだけで90~100を超える場合もあり、70台まで落ち着くのに10分以上の休憩が必要なほどです。

甲状腺機能亢進症でもあるため、食事の量よりも代謝の量が上回り、食べてもやせていく傾向があります。そのためできる限り食事をしっかりと摂り、あわせてプロテインも飲んで体重増加を図りました。

また退院後はプレドニゾロンを1日5㎎×3錠が2錠に減薬となったところ、再び熱が上昇。

日中は37.7度まで上がり、夜中は38.0度まで出ました。解熱剤を飲み、保冷剤で脇の下や首回りを一晩中冷却。ただ熱が出たのは2日程度で、それ以後は減薬したプレドニゾロンに体が慣れてきたのか、36度台まで下がってきました。

退院後の血液検査で数値が高めに

退院後2週間目の検診

退院してから約2週間後の定期検査に行ってきました。

血液検査の結果、気になるFT3FT4の数値は正常範囲。ただTSHが0.01以下(正常値は0.5~5.0)と非常に低くなっており、やはりこれは甲状腺機能亢進症が示す数値のパターンらしいです。とりあえずFT3FT4は正常なので、このまましばらく様子を見ましょうとなりました。

他に気になったのが肝臓のALTが145(正常値10~42)、白血球数が11000(正常値3300~8600)の数値で、どちらも正常値より高くなっていました。

ALTが高いと慢性肝炎、白血球の増加は感染症などによる原因が考えられるそうです。
とはいえ、今までの健康診断でALTや白血球の数値がこれほどまで高くなったことはなく、もともと肝機能は正常だったので、今回の病気が原因となって数値が高くなったのは明白です。そのため、治療をしながらこちらについてもこのまま様子を見ましょうとなりました。

なお、プレドニゾロン1日5㎎×2錠の服用は引き続き継続することになりました。

退院後1か月検診

1か月検診では甲状腺の検査はせず、通常の血液検査を行いました。
前回の検診で気になっていたのが、肝臓のALTが145、白血球が11000の数値です。

それが今回はALTが19白血球が8300とどちらも正常範囲に収まっていました。プレドニゾロンの影響が出ていたのか、それとも解熱剤のアセトアミノフェンをあれだけ毎日服用していたからなのかと思いながら、ひとまず正常値になっていたことに安心しました。

引き続きプレドニゾロンは服用を継続し、1日5㎎×2錠から1錠へと減薬。減薬したらまた熱が出るのではないかと一抹の不安がありましたが、今回は大丈夫でした。

退院後1か月半検診

1か月半の検診です。
今回は甲状腺も検査したところ、FT3FT4の数値は正常範囲。退院後2週間目の検診でTSHが0.01以下と極端に低かったものが、今回は5.05と上昇。正常範囲よりもわずかに上ではあるものの、ほぼ正常値とみなしてもよいだろうとのことで、プレドニゾロンでの治療は終了となりました。

ようやく甲状腺の機能が回復を見せてくれたことに胸をなでおろしました。

やっとここまで回復してきました。プレドニゾロンの服用期間はトータルで1か月半でした

また、この時点で退院後から体重が4キロ増加して56キロになり、瘦せた体に少しずつ肉がつきはじめ、頭や足のフラつきもなくなっていました。修行僧を解脱できて感無量です。

退院後2か月検診

2か月目の検診です。
甲状腺のFT3TSHの値が正常値。ただ前回正常値だったFT4が0.85と、わずかながら正常値から低くなっていました。FT4が低くなると甲状腺機能低下症とも考えられるそうです。しかしわずかに低いとはいえ、問題視するような数値ではないとのことでした。

亜急性甲状腺炎で見られる特徴の1つとして、始めは蓄えられていた甲状腺ホルモンが炎症を起こして組織から大量に分泌され、ホルモンの値が高くなる「甲状腺機能亢進症」が起こります。

その後、蓄えられていたホルモンを使い切るため、「甲状腺機能低下症」になります。亜急性甲状腺炎や無痛性リンパ球性甲状腺炎では、ホルモンが上がったのちに下がるといった過程をたどってから甲状腺の機能が徐々に正常へ戻っていくのだそうです。どうやら私もこの過程をたどっていると考えられるため、甲状腺機能低下症となってFT4の値が低く出たのだろうと理解できました。

治療終了

さて今回の検査結果から、数値的にはほぼ問題ない範囲に収まってきたとの医師の判断により、この病院での治療はこれにて終了となりました。

今後は、現在私が難病治療で通院しているクリニックでフォローしていただけるよう、紹介状を書いて送ってくださるとのことでした。なお、また動悸や息切れといっ症状が出たらすぐに主治医に相談するようにとのことです。

何はともあれ、入院から退院までいろいろとお世話になりましたこと、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

「もしかしたら……」がある亜急性甲状腺炎

今回の病気を経験してわかったことは、甲状腺の病気は決して軽視すべきではないということを教訓として学びました。

女性に多いといわれる甲状腺の病気は、割合は少ないにしろ、私のようにもちろん男性も発症します。

亜急性甲状腺炎の多くは、風邪などのウイルス感染がきっかけで発症するとも考えられています。そのため、のどが痛いといった症状の他に、首周辺にも圧痛があって動悸がするなど、風邪に似ているけれどもいつもとは少し違った場合には甲状腺の病気を疑い、医師にその旨を伝え、検査をしてもらうことが重要であると感じました。

クリニック等で血液検査をした場合、簡易的な項目ならばその日に検査結果がわかる場合が多いでしょう。

しかし多くのクリニックでは外部の業者に検査を依頼しており、検査結果が届くまでに数日~1週間程度の時間を要することがあります。症状がひどい場合、その時間を待っている余裕はないと言えます。

今回の症状でクリニックを4軒も転々とした私は、いずれにおいても甲状腺が原因であると診断がつかず、容体が急変して救急搬送され、大きな病院でやっと病気が判明するに至りました。しかも発症してから搬送されるまで10日以上が経過し、遂には自分で歩くことすらできなくなるほど、一時は危険を伴った事態に陥りました。

当然ながら、そこまでの事態になるのは避けなければなりません。自分の症状を甘く考えずに「もしかしたら……」を考えて、やはりどこかのタイミングで大きな病院を早めに受診した方がいいのはいうまでもありません。

受診の際には、医師に病気のサインをしっかりとつかんでもらえるよう、気になる症状を問診票に書き、医師にも具体的に症状を伝えられるような「言葉(表現)」を頭の中で思い浮かべ、控えめにならずに伝えましょう。

たとえ最初にクリニックを受診した場合でも、症状が快方に向かわなければ紹介状を書いてもらって大きな病院を受診するのも1つの方法です。

何よりも大切なのは、自分の病気を治すために、患者である自分自身が治療へとつながるための行動を取ることです。

皆さまもどうぞご自愛ください。

【ブログランキングに参加しています】下のバナー(どちらでも)を押していただけると嬉しいです!

難病ランキング
ブログランキング・にほんブログ村へ

コメント

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

目次