入院記2

・前回のあらすじ
発熱、のどの痛み、咳といった風邪の症状に加え、動悸をともなっていたのでクリニックを4軒受診しました。しかし原因が特定できず、処方された薬を飲んでいました。ところがその後、思わぬことが起こったのです。

目次

体調が回復―ヒュミラを打つ

4軒目のクリニックで処方されたプレドニゾロンを2日飲み、3日目の朝のことです。

毎日37.5度~38.0度近くまで出ていた熱が36度台まで下がり、心拍数も70台に落ち着いて体が非常に楽になりました。ステロイドであるプレドニゾロンはここでまで効くのかと、改めて薬の効果を実感しました。

症状が落ち着いたのを見計らい、2週間に1回のペースで自己注射をする生物学的製剤のヒュミラをこのタイミングで打とうと思いました。というのもここまでずっと体調が悪い日が続いていたため、ヒュミラが打てず先延ばしにしていたのでした。

そしてその日の午前中にヒュミラを自己注射しました。ヒュミラを打ったために、副作用が心配となってプレドニゾロンを飲みませんでした実はこの選択が誤りだったのかもしれません。

容体が急変―救急搬送される

そのまま午前中は何事もなく過ぎ、昼食をとってからしばらく過ぎた頃です。

動悸が段々と激しくなっていくのです。午前中までは70台程度で落ち着いていた心拍数が90を超え、さらに激しさを増して100を超え、遂には140台に到達しそうなほど急上昇してしまったのです。

部屋で椅子に座っていた私は、あまりの激しい動悸に立つことができず、体に力も入らなくなってしまったので、このままでは危険だと判断してその場で救急車を呼びました。

およそ10分後に救急隊員が到着。ストレッチャーに乗せられた私は、そのまま救急車の車内へ。胸や足には電極のクリップをいくつもつけられ、心電図や心拍数を計測しています。心電図から聞こえてくるピッピッという音のテンポが異常に早いのがわかります。さらに腕帯を巻かれて血圧を数回測定されました。血圧は上が160を超えていた記憶があります。

病院へ搬送中、これまでの病状について救急隊員から細かく聞き取りをされました。救急隊員は私の病状をバインダーにとじられた用紙に記録しています。この時に会話をするのさえかなり苦しかったです。それでもできる限りの病状は伝えねばと、ハァハァ息を切らせながら救急隊員に伝えていたのを覚えています。

救急隊員の処置が続けられたまま、私を乗せた救急車はサイレンの音を周囲に響かせながら受け入れ先の病院へと急行したのでした。

「バセドウ病」と診断~入院

病院に到着後、医師や看護師が駆け寄り初期対応に当たってくださいました。
救急隊員が車内で聞き取りをした内容を確認した医師は、まずは血液検査ということで採血をされた後、さらにここでもコロナとインフルエンザの検査をされました。

次に、頭がフラッとする症状があったため頭部MRI撮影を行いました。円筒状の狭い機器内で行われるMRI撮影はただでさえ圧迫感があるのに、このような緊急事態で心身ともに非常につらい状況下では、閉所恐怖症になるぐらいの閉塞感を覚えましたよ。

さて検査の結果、特に高い数値だったのが甲状腺ホルモンを示すFT3FT4TSHでした。

まずFT3が基準値の約4倍高い15.50、FT4も基準値の約4倍ほど高い7.20、TSHが0.01以下。これらの数値から、甲状腺機能亢進症である「バセドウ病」だろうとの診断でした。

また心不全を診断するNT-proBNPの数値が298。これは300を目安として心不全と判断するらしく、この数値にまでほぼ到達していたため、心臓にも相当な負担がかかっていたのがわかります。

その他、コロナ・インフルエンザは陰性。MRIも異常なしだったのはせめてもの救いでした。

コロナとインフルエンザの検査はこれで何回目?というぐらいやりました。繊細な鼻の粘膜は大丈夫か?と思うぐらいです

その日から即入院となり、治療を開始しました。

思えば、クリニックで処方されたプレドニゾロンを、症状が快方に向かったからといって飲むのをやめ、そこでヒュミラを打ったという判断は誤りだったと感じています。たとえいっとき症状が回復しても、やはり体調が悪い中でのヒュミラの注射およびプレドニゾロンの服用を継続するかどうかについては、主治医に相談すべきだったといえるでしょう。

ただ、入院する一大事にはなりましたが、結果的にはホッとしました。家にいて発熱と動悸で苦しんでいるよりも、入院してしっかりと治療をしてもらった方がはるかに安心できるからです。この時点で体力もかなり消耗しており、1人で歩くこともできませんでしたので、まずは治療に専念したのでした。

落ち着いていた熱が再び出始める

入院から4日目のことです。

いったんは落ち着いていた熱が、ここにきてまた出始めました。それも1日だけではなく、それ以後、37.5度以上の熱が毎日出るようになったのです。時には38.0度を超える日もありました。

バセドウ病でも微熱は出るらしいです。ただしここまで熱が毎日のように出るものではないらしく……。

まさか違う病気が隠れているのではないかということになり、改めて検査をすることになりました。その様子は次回お送りします。

入院記3へ続く

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